清里焼酎が出来るまで

フローチャート
  • 1日目  麦Open or Close

    麦蒸し焼酎造りはまず麹づくり(製麹)から始まります。 清里焼酎では大麦を使った麦麹をつくります。 最初に原料となる麦を運び出し、製麹用ドラムに投入します。 ドラムの中で放水し洗麦、吸水。そして蒸気を吹込み、麦を蒸し上げます。 その後麦の温度を麹菌の繁殖適温まで冷まして種麹を加えます。 そして一晩ドラムの中でゆっくり麹菌を繁殖させます。

    ここで麹について説明しましょう。
    麹とは、米や麦などの穀類に麹菌とよばれる微生物の一種を繁殖させたものです。 麹菌の生成する酵素の力で、麹原料の穀類や後ほど加える主原料(芋等)のデンプンを糖化させることができます。 この糖化したデンプンが後々、酵母菌によりアルコール発酵されます。 また、焼酎用の麹菌にはクエン酸を生成する能力もあります。 このクエン酸の作用で雑菌の繁殖を抑制し、酵母の活躍をサポートしています。 焼酎に使われる麹は大きく2 種類、黒麹と白麹に分かれます。 黒麹は昔から使われてきたもので出来上がる焼酎は力強く濃厚、白麹はこの黒麹の変異株でソフトな味わいが特徴と言われています。 日本酒用の麹は黄麹と呼ばれ、最近では焼酎で使われることもあるようです。酸生成能力に乏しいので使用には繊細な技量が要求されます。 「きよさと」は白麹を使って造られており、ソフトな味わいの焼酎が造られます。

  • 2日目  製麹Open or Close

    ドラムの中で一晩おいた麦には麹菌の菌糸が根付きます。 この麦を今度は三角棚と呼ばれる装置へ移動します。 この三角棚では麦を均一に広げて、温度、湿度を調整し麹菌の繁殖に最適な環境を維持します。 この状態で定期的に混ぜてほぐして、さらに一晩麹菌を繁殖させます。

  • 3日目  一次仕込みOpen or Close

    3日目の朝には麦麹が出来上がり、作業は一次仕込みへと移ります。 発酵用タンクに仕込み水を張り、そこに麦麹と酵母菌を投入します。 翌日には酵母菌の作用でアルコール発酵が進み、表面が沸いているのがよくわかります。 この状態を一次醪(いちじもろみ)といいます。 温度管理、撹拌を行いながら、この醪を1 週間ほど発酵させます。

    酵母菌(イースト)はパンをはじめ、様々な食品に使われる食品ですが、酒造に使われる酵母は特にアルコール発酵能力が高いものが選別されています。 麹菌の糖化作用によりできた糖を酵母が食べ、アルコールと二酸化炭素へと変えていきます。 発酵が進むと同時に酵母菌の増殖も進み、タンク全体で活発な発酵が行なわれます。 麹による糖化と酵母によるアルコール発酵を同時に1 つのタンクで行う形式は「平行複発酵」と呼ばれ、日本特有の高度な発酵方法です。

    また、酵素により糖化した醪は豊富な栄養分が含まれており、酵母以外の雑菌にとってもよい繁殖源になります。この雑菌による汚染を防ぐのが麹菌の生成したクエン酸です。クエン酸が十分に生成されていれば、酸に弱い雑菌は繁殖できず、酸耐性のある酵母だけが繁殖・発酵できる環境ができあがります。

  • 約1週間 二次仕込みOpen or Close

    発酵させた一次醪に主原料であるじゃがいもを混ぜてさらに発酵させます。 この作業を二次仕込みと呼びます。 町の契約農家から搬入されたじゃがいもは、工場内で選別、洗浄し大きな蒸し釜の中へと移します。 釜の中に蒸気を吹き込み約1時間芋を蒸しあげます。 これを破砕機にかけて細かく砕いたものをタンクへと投入します。 この状態の醪を二次醪(にじもろみ)と呼び、これをさらに2週間程度発酵させます。

    「きよさと」で使われる原料じゃがいもには「コナフブキ」を使用しています。 コナフブキは加工用品種であり、主にデンプン加工等に使われています。 色が白くデンプン含有量が非常に多いのが特徴で、焼酎造りとの相性も良好です。

  • 約2週間 蒸留Open or Close

    発酵した二次醪を蒸留機に移し蒸留します。 「きよさと」は本格焼酎と呼ばれる焼酎であり、蒸留には単式蒸留機が用いられています。 これは1 度だけ蒸留するタイプで、原料の特徴が製成した焼酎に強く反映されます。

    蒸留機の中に高温の蒸気を吹き込み、醪を蒸留します。沸点の低いアルコールから先に蒸発していくので、蒸留後の焼酎は醪に比べアルコール度数の高い状態で製成されることになります。 蒸留して1番初めに出てくる焼酎を初垂れ(はなたれ)と呼び、その後出てくる製品のメインとなる部分を本垂れ(ほんだれ)、最後に出てくるものは末垂れ(すえだれ)と呼ばれます。 初垂れは70%以上の非常に強いアルコールを含み、蒸留が進むに従ってじょじょに度数が下がっていきます。これらをブレンドしていくことで「きよさと」の原酒ができあがります。

  • 6ヶ月〜Open or Close 貯蔵・出荷

    蒸留の後、製成した原酒は貯蔵用のタンクに移し、貯蔵、熟成を行ないます。 貯蔵して数ヶ月で蒸留時についたガス臭が抜け、その後は香りや味のカドがとれて丸みのある味わいへと変化していきます。 また、原酒の状態ですとアルコール分40度以上あるので、瓶詰の前に各製品の規定アルコール分まで割水して調整します。

    「北海道 清里」ではタンクで貯蔵していきますが、「北海道 清里〈樽〉」は、洋酒のように木樽へ詰めて熟成します。 木樽に詰めることで樽の香りや味わいが焼酎へと移り、色も琥珀色へと変化していきます。

    熟成,割水したものは1本1本、手作業で瓶詰、ラベル貼り、梱包されて工場から出荷されます。